#1-1 Damian Hill

KIC Interview
海外から移り住んでいる方々に聞く鹿児島の話

#1 Damian Hill

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Damian Hill
通訳・翻訳、英会話講師を経て、現在、KOOKA KIDS ENGLISH HOUSE代表・講師をする傍ら、MBCやKYTのラジオやテレビのタレント・リポーターもしていた。World Active Co.Ltd 代表。
KOOKA KIDS ENGLISH HOUSEでは、アメリカ人のスタッフらとともに、英語だけの環境のプリスクール・キンダーガーデンを展開。園で大切にしていることは「一切、日本語を使わない。うそをついてはいけない。自分のことは自分でする」。子どもたちは2~3年も通うと複雑な文章も話せるようになるそう。英語の力をつけるとともに自立した子どもを育てることを目標に毎日楽しく子どもたちと向き合う。小学生対象のクラスや、親子英語活動もあり、大人のためのEnglish Caféも開催している。42歳。
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ダミアンさんは当鹿児島国際化推進協議会が昨年12月に開催した「フォーマル・クリスマス・パーティー」に来てくださったオーストラリア人。明るく人懐こい性格で場を華やかに盛り上げてくださいました。私自身は共通の友人でオーストラリア人のブライアンを通じてずいぶん前から家族ぐるみのお付き合いをさせていただいていて、最近では10歳になる息子さんとマウンテンバイクの大会の際にご一緒することもあります。息子さんとの時間を大切に楽しんでおいでの様子がすてきなパパでもあります。

ダミアンさんは、MBCのタレントとして活躍しておいでだったので、「ヒリーのからいも英会話」やどんかごのレポーターとして、また、KYTの県ナビでご存知の方も多いのではないかと思います。鹿児島弁を自由に操り、鹿児島の事情に詳しい、そして、鹿児島の人間に負けないぐらい鹿児島を愛するダミアンさんに鹿児島に来られたきっかけ、印象などをお伺いしました。これから鹿児島に来ようと考えておられる外国人や、鹿児島に来て日の浅い外国の方々にとって参考になるインタビューだと思います。また、根っからの鹿児島人にとっても、新たに鹿児島の魅力を発見できるのではないかと思います。

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1.鹿児島に来たきっかけ

− ダミアンさんが鹿児島に来るきっかけや、来る理由をどんなことだったのですか?

ダミアン:鹿児島に来たのは2001年だから、12年目ですね。鹿児島に来る前に北海道とか京都にだいたい3年ぐらい住んでいました。ワーキングホリデーとか。で、いろいろ日本を一周して。日本に最初来たときは、高校を卒業して交換留学生として来たんですね。18歳でした。山口に5週間いたんだけど、その時に思ったのは、これからいらっしゃる方々が安心できることにつながると思うんだけど、日本はすごく過ごしやすい国だと。

−過ごしやすい。

ダミアン:なんか、たぶん日本人に言わせると「いやいや、外国の人の方があったかいでしょ」とか、そういう人の方が多いと思うんですけど、オーストラリア人の私にとっては、日本に来てみて、すごいあったかかったんですよ。あったかく迎えてくれてなんでも親切ですよね。親切に教えてくれて、私が日本語できないのに焦らずに私が何を言いたいんだろうって、一所懸命、ゆっくり聞いてくれたりゆっくり説明してくれたり。で、すごい何でも教えてくれていろんなところに案内してくださったんですよね。
オーストラリアに帰っていろいろ仕事をしたり、大学に行ったりしたんだけど、またいつか日本に来たいなあと思って、22歳のころにまた来たんですよね。
日本とオーストラリアは、言葉にしても歴史にしても文化にしても全然違うじゃないですか。だから、アメリカとかだったらあんまり興味が持てなかったと思うんですけど。

−違う価値観。

ダミアン:日本て、自分が学んできたことと全然違う。すごい新しい経験ばかりで、文化も全然違う。日本語をちょっとずつ覚えることで、英語ができない人とも話して、またさらに深く理解できる。いろいろ旅することによって言葉も変わって来るし、風景とか文化も地方によっていろいろあるんですね。それがすごい興味深かったんですね。最初、冗談で言ってたんですけど、最初、その22歳のときにまた日本に来た目的は何って言われたら、目的は3つ。

47都道府県まわりたい。
あと、日本語を話せるようになりたい。
で、いろんな日本のオヤジギャグを、日本のそういうダジャレをたくさん覚えて帰りたいな、と。

日本語を覚えたいという目的が強かったです。実は、家内が鹿児島出身なんですよ。せっかく日本語を覚えたので、オーストラリアに帰って日本語を使って日本人の観光客を相手に仕事をしたいなと思って、ケアンズってところに行ったんですよ。ケアンズは、10年とか20年前はものすごく日本の観光客が多かったので、経済のこともあるんだけど、景気が良くて。で、日本語さえできれば何でもできるっていう時代だったんですよね。

ケアンズって熱帯地方で、ちょっと内陸に行けばきれいな熱帯雨林、世界遺産になっている熱帯雨林もあるし、グレートバリアリーフもある。だから、世界遺産に囲まれた感じの街で、若者が遊べるところもいっぱいある。ラフティングとかパラシュートとかダイビングとか4WDのツアーとか。野生動物もいっぱいいるし、いろんな楽しいことのできる街で、私はケアンズのいいところ、ケアンズのまわりのいいところを日本人の観光客に案内するガイドをしていました。グリーン島っていうサンゴ礁でできた島があるんですけど、グリーン島リゾートのお客さんを案内するスタッフのメンバーとして働いて、リゾートに泊りに来たお客さんに、ここにいる間何をしたいかを聞いて、スキューバダイビングしたいとか、グラスボートに乗りたいとか。いろいろツアーの予約したりとか、そういう仕事をやっている間に今の家内と知り合って、彼女はケアンズで働いていたんです。

−奥様もオーストラリアに住んでいたんですか。

ダミアン:最初ワーキングホリデーで、途中で仕事できるビザにきり変わって。免税店で働いていて、オパールショップだったんだよね。僕は客のふりして入ってナンパしちゃったんだよね。

−じゃあ、ダミアンさんから。

ダミアン:そう。で、鹿児島っていうから、おお、いいなと思って。なんか、鹿児島弁をちょっと教えてもらったりとか。向こうで結婚して、こっちに2001年に来たんですよね。

−なんで鹿児島に来ようと思ったんですか。

ダミアン:ん~、そうだね。鹿児島弁をいろいろ勉強したかった。なんで鹿児島弁かっていうと、いろいろ、さっき言ったように北海道とか、千葉県とか、関東にも行ったし、関西にもいたし、いろんな言葉が違うっていうのも聞いていて。みんな話をしていたら、「一番わかりにくいのは鹿児島弁だよ」って、北海道の人とか、東北の人とかに言われて。東北の人は鹿児島弁が分からないって。そう聞いてて、どんなところだろうって思いました。一番わかりづらい、鹿児島弁を勉強してみたかったんですね(笑)

文:フォーブス

vol.2につづきます。

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