去る5月15日 (日) にかごしま国際交流センターで実施された「外国人住民のためのお天気教室&防災セミナー」。前回の土砂災害に関するお話に続く第2弾です。
前回の記事はこちら。
今回は、火山の噴火、台風、地震の備えや、起こったときの行動などいついてお伝えします。
(Photo: © K.P.V.B)
鹿児島に住む人にとって、まさにシンボルとなっている桜島はご存じの通り活火山です。
最近は小康状態ですが、1985年のドカ灰を記憶している方もおいでなのではないでしょうか?
道路わきに降り積もる火山灰、傘をささないと目を開けて歩くこともできないほど体中にふりそそぐ灰と、記録的なドカ灰に市中は一面灰色に化しました。
さらに、1970年代~1980年代には桜島や垂水地区で軽石や噴石が降ってくることがありました。1986年には直径2メートルの噴石がホテルを直撃。6名が重軽傷を負いました。
火山に関しても大切なのは災害の備えと正しい情報を得ることです。前回ご紹介しましたMBCアプリ、気象庁のウェブページいずれも火山に関する情報が提供されます。
より詳しく知りたい方はテレビ、ラジオからの情報がタイムリーです。
また、以下のページでは、いつでも気象情報に併せて降灰情報も入手できます。
MBC天気・気象情報
時間の都合で、ここから先は配布された資料からのご紹介となります。
鹿児島県は降水量だけでなく、台風上陸が多い県でもあります。気象庁のデータによると、1951年~2021年までの間で上陸数が最も多いのは42件の鹿児島県。2位の高知県が26件ですから、大きな違いがあります。これは、日本列島が太平洋高気圧と偏西風に挟まれているためです。
では、台風が近づいてきたら何をしたら良いのでしょうか? 屋外・屋内別にみていきましょう。
屋外
・雨どいや側溝などにゴミがたまっていたら掃除する。
・窓や雨戸をテープやベニヤ板などで補強する。
・奥がイヤベランダで飛ばされそうなものはロープで固定する。植木鉢などは屋内に移動する。
・浸水しそうな場所に土嚢を積む。
屋内
・雨戸や厚手のカーテンを閉じる。(ガラスが割れた際の飛散防止)
・テレビやラジオ、スマートフォンなどで最新情報を確認する。
・懐中電灯、予備電池、日上昇、飲み水や生活用水の準備をする。
・浸水する恐れがある場合は家具や電化製品を移動させる。
台風が接近すると滝のように激しい雨が降り、河川の水かさが増しますので、水辺には近づかないようにしましょう。また、強風により大きなものが飛ばされるので屋外に出るのは大変危険です。
以下のことは台風接近の際は行わないでください。
・用水路の見回り
・海岸の見回り
・屋外作業
なかには田んぼや家の外回りが気になるという方もいるかと思います。でも、何よりも命を優先し、台風接近の際は家から出ないようにしてください。
日本は地震が多発する国です。ですから、日ごろから地震に対する備えが大切です。
以下の内容について、ご自宅は大丈夫かを確認してください。
地震による負傷原因の3~5割が家具類の転倒や落下によるものです。早速、身の回りの家具について以下のチェックをしてみてください。
□ 家具が倒れて出入り口をふさいでしまわないか。
□ 寝ている上に家具が倒れてくるような配置になっていないか。
□ 寝ている頭側の壁などに絵などを飾っていないか。
□ ガラスが割れて危険な場所に寝てはいないか。
以上の項目にチェックがついた場合は家具の配置を変えましょう。
上の家具についてのチェック項目に該当したけれど、配置を変えるのは難しいという場合は、以下の対策をとりましょう。
□ 家具を固定する。(家具を固定する道具はインターネットやホームセンターで入手可能です)
□ 食器の下にはすべり止めシートを敷く
□ 食器棚などのガラスに飛散防止フィルムを貼る
□ 食器棚などの扉には留め金を付けて、地震の際に扉が開いて中のものが飛び出さないようにする
□ 上下が分かれている棚は連結金具で固定する。
□ 本棚は重いものを下段に、軽いものを上段に収納する。
また、地震対策として日ごろからぜひ準備しておいていただきたいことが2点あります。
1. ハザードマップで危険個所や避難経路を確認する
国土交通省が提供しているハザードマップで、関係各機関が作成した防災情報をまとめて閲覧できるようにしてあります。
地域によっては、このハザードマップが作成された後、修正が加えられたところもあるかもしれません。
詳細を確認したい場合は、ご自分の地域の自治体が出しているハザードマップをご確認ください。
2. 非常用持ち出し袋など防災用品を準備し、定期的に中身を確認する
以下のリストは一例です。赤ちゃんがいる家庭、お年寄りがいる家庭など、各ご家庭の実情に合わせて持ち出し品を準備しましょう。
非常持ち出し品リスト
□ 懐中電灯
□ 現金
□ 充電器
□ 健康保険証
□ 非常食(缶詰・水を注ぐだけで食べられるレトルト食品など)
□ 救急用品
□ 飲料水
□ 常備薬
□ 携帯ラジオ
□ 雨具
□ 携帯電話
□ 毛布(タオルケット)
□ マスク
□ 手指消毒アルコールなど
3. 家庭に備蓄品を置いておく
備蓄品リスト
□ 飲料水(1人1日3リットル)
□ 食料品
□ 卓上カセットコンロ
□ 衣類
鹿児島は災害の多いところですが、一方、自然の恵みを受けられるところでもあります。自然を楽しみつつ、災害への備えをしっかりしましょう!
避難場所については以下の記事も参考になさってください。
災害に備える ~災害への備え・避難場所・防災マップ~
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【レポート】外国人住民のためのお天気教室&防災セミナー Part1
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