障害をもつ方々を様々な方面から支援しているしょうぶ学園。
施設内のカフェやパン屋さんでの就業サポートばかりでなく、彼らの芸術的可能性を最大限に伸ばし、活躍の場と機会をつくる活動は日本中から注目を集めています。
併設されたギャラリーで昨年開催された「Libido展」を見に行きたかったけれど、どうしても日程が合わず、行けずじまいでしたが、先日ようやく訪れることができました。
国道10号線から吉野方面に登り、県道16号線に。県道16号線から帯迫交差点で右折。
菖蒲谷入口交差点を直進してしばらく行くと右手にしょうぶ学園の入口が見えてきます。
お蕎麦屋さんやカフェの看板や幟は手作り感があふれるぬくもりのあるデザイン。
駐車場はこの入口を入ってすぐに右手に15台分ほど。
車を止めて奥に進んでいくと、右手にお蕎麦屋さんとパン屋さんの建物が並んでいます。
そして、さらに奥の方にはすてきなカフェ。
手書きの看板が目を惹きます。
蕎麦屋さん、パン屋さん、カフェはいずれも地域の方々など幅広く多くの人と交流できる場所であり、また、障害を持つ方々にお仕事を提供する場でもあります。
メニューの文字やイラスト、食器、食材や椅子やテーブルはこのしょうぶ学園内の工房や畑で作られたもの。
ここならではの温もりと優しさは心を込めて手作りされたものからあふれ出てくるのでしょう。
私の子どもたちはハーフです。ハーフであるがゆえになんだか特別な目で見られることを気の毒に感じることもあります。外国人だろうが、日本人だろうが、ハーフだろうが同じように感情をもっていることに変わりはないのに、と思うことがあります。
障害をもつ方々についても同じことが言えると思うのですが、私自身、障害のある方と街で出会うと少し身構えてしまいます。それが間違ったことであると分かってはいるものの、どう接していいかわからず、うろたえてしまったり。
でも、ここに来ると、身構える自分が消えています。
障害があってもなくても、みんなおんなじだよね、ということをどこか深いところで自然と理解できている、そんな感じです。
そんなふうに自然に、障害があるとかないとかいった枠を超えてコミュニケーションできる場所があり、いつでも自由に来れる。ありがたいなあと思います。
「カフェotafuku」は、自然に囲まれたテラスがまるで外国にいるような錯覚を起こさせてくれる、静かで少し違った空気の流れる空間です。
風のせせらぎと小鳥のさえずり、たくさんの緑と季節の花々に囲まれた空間。
おいしいコーヒーとお気に入りの本で静かに流れていく時間はとても贅沢。
また来よう。そして、また至福の時を過ごそう、と思わせる場所です。
しょうぶ学園に敷地内にはギャラリーもあります。
地域交流スペース「オムニハウス」。
お年寄りや障害のある方、子どもなど地域のつながりを広げることを目的に建てられたそうです。
オムニギャラリーには しょうぶ学園を利用する方々のアートが展示されていて、その芸術性に、思わず立ち止まり、ひとつひとつ丹念に眺めたくなる作品たち。
玄関を入って左側は「クラフトショップ ル・デポ」。
丁寧に手作りされた 陶器や木工品、和紙、布製品などこちらも眺めていたい作品が販売されています。
障害があるとか、そうでないといった枠を超えて、その可能性のひとつひとつを大切に育て、アートととして多くの人の心を打つ。
ここにくるまでの努力は並々ではないのだろうと感じながら、よく晴れた戸外に出ました。
すれ違う利用者の方々が明るい笑顔で挨拶してくださり、心はどんどん軽くなります。
つねづね「ハーフ」という言葉がなくなればいいのに、と思っている私。
だって、この言葉は「ハーフ」とそうでない人を区別するものだから。
でも、この場所は「障がい者」という言葉にこだわることなく、しなやかで強い試みでその枠を外してしまっている。
言葉にこだわっていること自体、間違っているのかもしれない。
生き方でそんな枠、ひょっとしたら外せるのかもしれない。
音パフォーマンス otto & orabuをぜひ生で聞いてみようと思いました。
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