株式会社まからず屋 代表取締役 中尾成昭さん
中尾さんは当・鹿児島国際化推進協議会(以下KIC)の専務理事を長年なさっており、川畑会長とともにKIC発足時からのメンバー。
ご自身の思いや体験を自由につづったブログ「なりブーログ」でご存知の方も多いのではないかと思います。
今回は、中尾さんが代表取締役を務める(株)まからず屋でお話を伺いました。
[中尾さんとKIC]
鹿児島を国際都市と銘打つからには「外国人がストレスなく旅行できる街であるべき」と考え、アイムビルに英語でも対応できる案内所を置くことを考えた時、その母体となる団体が必要だということでKICを創設したのだそうです。
「外国人による日本語スピーチコンテスト」には、毎年当協議会から審査員として出席。海外から来られた外国人の方の生の声を聞いてこられています。
[KICで印象に残っていること]
KICが発足したのは1990年。折しも世界的には1989年にベルリンの壁が崩壊、1990年に湾岸危機、そして1991年には湾岸戦争が起こりました。
そんななか、KICが発足した年の12月ごろ、元ドイツ新聞協会長のカールさんがご家族と来鹿。南日本新聞社よりKICにカールさんとそのご家族との交流依頼が舞い込みました。それを受け、中尾さんと、当時会員だった株式会社ペインターかわさきの川崎さんとが東急インホテルのロビーでカールさんたちと会われたそうです。
カールさんたちとの出会いは、中尾さんの心に深く残っています。なぜなら、ベルリンの壁の崩壊を目の当たりにしたカールさんの、肌で感じた話がのちに現実のものとなったからです。その時カールさんが語ったのは、「軋轢なく東西の経済格差が埋まる」「ヨーロッパの力関係は変わる」「情報が世界中で見られる環境になる」「どんな独裁者がいても、民の力は偉大」「ナショナリズムで戦争は起きなくなるが、宗教、イデオロギーで起こる内戦をどう解決していくかが大切になってくる」というもの。そして、聴覚障害のあるカールさんの奥様が読唇のみでスムーズにコミュニケーション。さらには、カールさんご家族の知力にも驚かされたとか。「世界の中のこのような人たちが鹿児島に訪れるのだ」というのは大きなインパクトだったそうです。
「KICという組織があってこその経験だった。遠いベルリンの壁の崩壊を生で体験した方の話を直接聞けたのは、すごい体験だった」と中尾さんは語ります。
さらに、もう一つ思い出に残ることとして、薩藩留学生の足跡をたどる青年派遣事業にKICと青年会議所(JC)の代表として参加したことを挙げられました。その派遣事業で中尾さんはイギリスに行き、当時の留学生が到着した港町サウスハンプトンと、のちに「ぶどう王」と呼ばれた長沢鼎が滞在したスコットランドのアバディーンでホームステイをされました。その際、中尾さんは、「自分たちのことを知らなければ話にならない」「勉強せねばならない」と実感されたそうです。
[KICで思い続けること]
中尾さんがKICで思い続けることは「どこであろうと世界と直接つながっているという思いを忘れてはならない」ということだそうです。「その思いを持ち続けていると、いろいろなことが見えてくる。外国人と交流して『楽しかったね』だけでは、真の国際交流とは言えないし、国際理解にもつながらない」とも。今さらながら納得せずにはおれない言葉です。
そして、真の国際理解とは、歴史、宗教観、イデオロギーを知り、分かりあい、そのうえで助け合うことだと中尾さんは考えます。寛容さをもち、お互いの価値観を理解するチャンネルを持つことが今後の国際交流のカギになるのでしょう。
[中尾さんの鹿児島おすすめポイント」
霧島神宮
仙巌園
平川動物園
いおワールド かごしま水族館 特にイルカプールはおすすめ
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