去る10月6日にドルフィン・ポートで開催された「かごしま語っ場ー」。
台風接近で、思いがけないほど冷え込む夕暮れ。定員いっぱいの50人余りの方々にご参加いただき、かごしまを熱く語り合いました。
今回は、「かごしま語っ場ー ~大人の語り場~ Ⅱ」の続編です。
今回のキーノートスピーチのトリを飾ったのは渕上印刷株式会社の代表取締役社長の門田晶子さん。アメリカの高校・大学を卒業し、サクラメント市の民法テレビ局でアートディレクターとして管理職も経験されている門田さんは、とても気さくで「ハンサム・ウーマン」という言葉がぴったりする感じの女性。女性の私までも恋してしまいそうな人です。海外から日本を見る経験が長い、しかも女性の視点からのお話しは聞く前からとても楽しみでした。
(写真は、サクラメントの街並み)
門田さんが思う鹿児島の魅力、それは、「人」。
歴史をつくるのも人。誰が、何を、どう思ったかで歴史が動いてきたのだと言われ、改めてそうだなあ、と感じました。
人と人の縁は不思議なもので、門田さんの場合、お母様がキリスト教であることを思うと、その昔、フランシスコ・ザビエルが来鹿したことはご自身の生活などにも影響を与えた。そう考えると、私たちひとりひとりの存在に、先人も含めどんなに多くの会ったこともない人々すらもかかわっているのだろう、と不思議な気持ちにさせられました。
そして、もともと留学を目指していた門田さんは、英語教育が盛んな大口明光学園に進学し、留学の夢を叶え、サクラメントの民法テレビ局で勤め始めるわけですが、永住するつもりでアメリカに行ったのに、鹿児島にもどってくることになった。そのすべてが人とのつながりによってもたらされたものだそうです。
日頃あまり考えることがないだけに、自分と人とのつながりについて思いを馳せるのは新鮮でした。
そんな門田さんが鹿児島にいる理由。それは、「大切な人たち」。おじい様、おばあ様が会社を築き、守ってきた苦労を知って「私がこの会社を続けたい」という使命感が芽生えたこと、そして、ご両親やご主人、お友だちなどさまざまな大切な人たちがいる。
結局、「豊かさ」の尺度は「自分が幸せかどうか」ではないかと門田さんは話します。
門田さんにとっての鹿児島は、魅力的な人たちが、会社やユニークな活動などを展開し、つながっていく場所。魅力的な人たちがお互いの魅力を引き出しあう。
門田さんが暮らしていたカリフォルニアは、肌の色の違いだけでなく、本当にさまざまな人々が暮らす場所。サクラメントのテレビ局に勤められたのは、そういう意味でもラッキーだったと言います。黒人の社長、ホモセクシュアルの社員、女性職員の割合も多く、外国籍でも重役になれた。
お互いの違いを大切にし、尊重しながら暮らしていく。違って当たり前、という文化。
私自身は、鹿児島もそんなふうになればいいなと切望しています。
さて、門田さんから出されたお題は「鹿児島にいる理由」。
今回も席替え後の新メンバーでディスカッションする参加者の皆さん。
「改めて鹿児島にいる理由と言われると難しいなあ。」
という声に振り向くと、KIC理事の四元さん。
専務理事の窪田さんと三人でこのお題について話していくことで、自分の存在そのものについても、改めて考える機会になりました。
かごしまのこと、自分のこと。日とろ気づかなかったこと、まったく考えなかったことを深く考える機会になり、いろいろな視点から考えるだけでなく、気づかなかったことまでも考えることができたのは、私にとっても収穫となりました。
グループでのディスカッションでは、あえて発表の場は設けませんでした。発表すること、まとめることにエネルギーを費やしてほしくなかったからです。そして、キーノートスピーカーの三人の方々も、グループに入り、参加者の皆さんと同じ目線で話をしました。
あくまでも、自分の考えとまわりの人たちの考えを大切にすること、そして、様々な人と交流することに重きを置きたかったのです。
だから、「かごしま語っ場ー」は二部構成。
後半は、ドラゴン・ダイニングのおいしくて豪華な食事を囲みながら、もっと気楽に鹿児島を語りあい、交流を深めてもらう会。余談ですが、会費以上の豪華な食事は、鹿児島国際化推進協議会の顧問と理事のパトロンシップと、ドラゴン・ダイニングのご厚意によるものです。
さて、第二部の交流会は、どのテーブルにだれと座るのも自由。 リラックスして食事を楽しみ、会話も楽しめる、そんな場所を目指しました。
そして、私たちが目標としたものがカタチになった会になったと思います。
見渡してみると、学者さん、学生さん、行政関係、経済界の方々など、年齢も職業も実にバラエティに富んだ会でした。
会の後にいただいた感想で、「日常では絶対に会えないような人たち、話すことのないような人たちと直接話をすることができ、いろいろな意見を聞け、また、つながることができて本当にラッキーでした」という声を 聞くこともできました。
お開きとなって、閉店時間になっているにもかかわらず、主催者が困ってしまうほど多くの方々が話し足りずに店内のあちこちで座ったまま、あるいは立って話をしていました。
実は、そんなふうに「いつまでも話をしていたい会になればいいな」と初めから願っていました。テーブルで話すことができなかった人と話す機会を求めて残っていてくださった方々、気さくにそれに応じてくださっていた方々にも感謝します。
これらはひとえに、参加してくださった方々、おひとりおひとりがこの「かごしま語っ場ー」作り上げてくださったおかげだと思います。本当にありがとうございました。
最後に、お越しくださった皆様、ゲストスピーカーの島津さん、ジェフリーさん、門田さん、イベント設営やお料理などでお世話になったドラゴン・ダイニングの皆様に心からお礼申し上げます。
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