【開催レポート】かごしま語っ場―2022
教えて博士!「気候変動の今」
~個人や企業にできることは?~ Part2


去る3月1日に開催された「かごしま語っ場ー」。

この【開催レポート】では、ゲストスピーカーの大岩根さんのお話の概要と会場での質疑応答についてシリーズでお伝えしていきます。

前回は、大岩根さんのお話から

◎     気候変動について

◎     気象学者は世界の気候をどう見ているか

についてお伝えしました。まだお読みでない方はこちらからご覧ください。

 

さて、今回は

◎これから地球はどうなるのか

◎1.5℃報告書

◎気候の悪循環を止めるスイッチ

についてお伝えします。

 

これから地球はどうなるのか

前回、「経験したことのない」と表現される災害が増えていること、専門家によると、そういった異常気象の理由に人間が影響していることは疑う余地がないというお話でしたが、では、今後の地球はいったいどうなっていくのかを見ていきたいと思います。


 

1. 海面が上昇する

 
南極やグリーンランドの氷が解けて海に流れ込んでくることにより水位があがるため、海面が上昇します。
 

2. 砂漠化が進行する

 

 
今後ますます、雨が降るところと乾燥するところの差が激しくります。

「50年に一度」「10年に一度」の暑さの頻度が増し、気温も上昇します。

1850年~1900年に比べて、現在の温度は約1度高いのですが、昔に比べてとても暑い日(「50年に一度」などと呼ばれる暑い日) が、昨今では4.8倍ほど、つまり50年に4. 8回起こっています。

さらに、50年前より気温が1. 2℃高くなっています。例えば、1900年に35℃だった最高気温が36.2℃になり、50年間にそれが4. 8回起こっているのです。。放っておくと、1.2℃、4℃と上がっていくにつれ、その頻度がさらに上がっていき、「50年に一度」と言われるような暑い日が50年間に39回起こるようになり、+4.3℃の40℃超えるような気温になってくるということが計算されています。

 

3.食べものに大きな変化が起こる

 

海の変化による食べものの変化

 

南極等の氷が解けることによる海面上昇や、多雨による海水の塩分の減少、海の循環の停滞、海洋の酸性化などにより海が変化します。その結果、海の生態系が変ってしまいます。

それは、今は当たり前に食べているものを将来食べられなくなるということを意味します。例えば、2098年にはお寿司の国産のネタはほとんど獲れなくなるのです。
 

陸上の食べ物の変化

 

さらに陸上でも、気候の変化により植物に変化が起こります。

米やじゃがいも等は北にシフトさせていくことで作物を作り続けることは可能です。

しかし、ミカンなどの樹木は移植が難しいので、どのように作っていくかを考えていかねばならなりません。
 

 
寒暖の差がより激しくなっていくため、農業ができなくなり、安定的に食べ物を食べられなくなる可能性もあります。

さらに、それが多くの人の生活の地を奪ってしまうことになったり、病気がまん延したり、紛争を起こしたりといった問題をも引き起こしていく可能性があります。

では、私たち人類にできることはあるのでしょうか?

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1.5℃特別報告書

 

 
平成30年に「気候変動に関する政府間パネル(IPCC)『1.5度特別報告書』」が公表されました。これは2018年のパリ協定「1.5℃目標」に関する特別報告書です。

パリ協定は、産業革命がおこった1900年以前に比べ、気候上昇を2℃以下に抑えましょう、できれば1.5℃以下に抑える努力をしましょう、という協定です。

地球には温暖化が温暖化を呼んでしまうという仕組みがあります。
 

 
例えば、アラスカなど寒い海は氷が張って海が白くなります。その白い氷が光を反射する役目を担っているのです。しかし、氷が張らなくなると光が海に差し込んでしまい、海が温まりやすくなります。それが地球をさらに暖まりやすい環境に導いてしまい、温暖化を加速させるのです。

また、永久凍土が解けて沼になり、その沼に微生物が発生することによりメタンガスが発生し、そのガスが地球を暖めてしまう。

このように、温暖化が温暖化を招き寄せ、悪循環を作り出してしまいます。

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気候の悪循環を止めるスイッチ

 

 
この悪循環が止まらなくなってしまうスイッチが、先述した1.5℃から2℃の上昇の間にあると言われています。この1.5℃と2℃の差である0.5℃がとても重要で、温暖化が止まらなくなり、非常に暑い世界に移行するか否かの境目がここにあります。だから、できれば1.5℃以下に抑えようと言われているのです。

最新の報告書では1.07℃とも言われています。あるいは0.43℃とも。気温上昇をそこまで抑えることができるかどうかが、将来の食生活、ひいては私たち全員の未来にかかっているのです。

このまま何もせずにいると2030年ぐらいにはこの1.5℃を越えると言われています。1.5℃超えたからもうダメだというわけではないのですが、ぎりぎりのところに私たちがいることは間違いありません。

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今回は、大岩根さんのお話の中から温暖化の悪循環のしくみと、その悪循環を止めるための「1.5℃」についてまとめました。

では、私たちに残されている時間はどれぐらいなのでしょうか?
そして、温暖化と私たちの衣食住はどのようにかかわっているのかを次回見ていきたいと思います。

次回は、
◎ カーボンバジェット ~気温上昇を抑えるためのCO2排出量上限~
◎ お肉の生産により排出される二酸化炭素
◎ 牛肉生産の際の温室効果ガス排出量が高いワケ

についてです。ぜひ、お読みください。

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