前から気になっていた場所、冠嶽(かんむりだけ)。
徐福花冠祭や護摩供養など、興味深い催しがあるとは聞いていましたが、写真でみる何やらエキゾチックな風景に惹かれてやって来ました。
鹿児島市から川内方面へ車で約1時間半。いちき串木野市の市街地を抜け、国道3号線から県道39号線に右折してしばらく走るとよく手入れされた冠岳花川砂防公園が見えてきます。
今回はまず、冠嶽神社へ。
駐車場のすぐ右側が参道になっていて、新緑の美しい木々、紅葉の赤と太鼓橋の赤のコントラストに気持ちが盛り上がります。
太鼓橋を渡って、鳥居をくぐると冠嶽神社はすぐそこ。
お賽銭箱の近くに大幣(おおぬさ。神主さんがお祓いをするときに振る紙垂がついた棒)が置かれていて、お祓いの作法の説明もある。
ここでは参拝者が大幣を振ってお祓いができるようです。
私も見よう見まねでやってみました。
なんだか、ご利益があるような気が・・・。
冠嶽神社に向かう参道を右にそれると、おもしろい門が見えます。
小さな林の小道を抜けると、向うに中国風の門。
手前の道標の文字も気になります。
「仙人岩の植物群落」
実はこの地には、今から2200年以上も前に、秦の始皇帝の命を受け、徐福という方士(神仙道の使い手で、不老不死の研究家)が、はるばる不老不死の薬を求めてやって来たという伝説が残っています。
仙人岩は神社の裏手の崖の上にあるようですが、阿子丸仙人が修行したと言われる場所。
キクシノブ、ナギ、ヤッコソウなどを含む貴重な植物群落 があり、鹿児島県の天然記念物に指定されています。
日本中、いたるところに徐福がやって来たという伝説が残っていますが、やはり鹿児島の人間としては「ここが本物」と思いたいものです。
貴重な植物群落に不老不死の薬を求めたのでは? と思いたくなるのは、私だけではないでしょう。
この中国風の門の向こうには、日本にいることを忘れさせるような素敵な中国庭園が5月の明るい陽光を受けてひっそりと、しかし、紛れもない存在感を放ってそこにありました。
冠嶽園(かんがくえん)。
徐福伝説にちなんで建設されえた中国庭園。
写真では分かりずらいと思いますが、単なる観光地的な薄っぺらい場所ではなかったです。
きちんと手入れが行き届き、計算された建物と庭の配置にうっとり。
日常を忘れ、海を渡って異国に来たような錯覚に陥りました。
榧天門(ひてんもん)。天をつくばかりの大きな榧(かや)の木がそばにあったのでついた名前だそうです。
冠嶽園の南側の入り口から入ってすぐのところにあります。
大きな榧の木は、残念ながら何年か前に枯れてしまったそうで、残った幹の部分が八蓬閣(神社側の門から入って左側の八角形の建物)の廊下に展示されていました。
同じ場所に新たに榧の木を植樹したそうです。
冠嶽園には東海の彼方に思いを馳せる徐福の像が立っています。
ついに秦には戻ってこなかったという徐福。
彼は本当に日本にやって来たのでしょうか?
秦を旅立つ際、 何千人もの童男童女、五穀の種、技術者を乗せて船出したそうですが、徐福の真意は本当に不老不死の薬だったのか。
多くの謎に包まれた徐福伝説。
徐福について調べてから来ると、もっと面白いかもしれません。
冠嶽神社と冠嶽園だけでも十分見ごたえがあるのですが、神社沿いの遊歩道もよく整備され、景色を堪能しながら散歩を楽しめます。
ここでは思いがけない冒険が待っていましたが、その話はPartⅡで書きたいと思います。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
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